規制改革235項目に 第2次答申を首相に提出(2014.6.26)


 政府の規制改革会議は13日、「規制改革に関する第2次答申」をまとめ、安倍晋三首相に提出した。産業競争力や質の高いサービスの実現などの「成長戦略」と、利用者視点に立った仕組みの構築などの「国民の選択肢拡大」に重点を置いた。最優先案件にはいわゆる混合診療の拡大につながる「患者申出療養(仮称)」の創設や、休耕地の活用を促し農業の成長産業化を進める「農地中間管理機構」の創設など農地関連規制の見直しを掲げた。政府は今月中にも成長戦略及び規制改革実施計画として閣議決定する予定だ。

 第2次答申で挙げた規制改革は「健康・医療」「雇用」「創業・IT」「農業」「その他」の5分野で合計235項目に及ぶ。

 最優先事項の一つとなる混合診療拡大は、現行では例外的に認められている混合診療の対象拡大を目指すもので、新たに「患者申出療養(仮称)」を創設し、患者からの申出に基づき、未承認医薬品の使用や承認済みの医薬品等の適応外使用を、迅速に保険外併用療養として使用できるようにする。答申では来年の通常国会に関連法案を提出、平成27年度中の措置を求めている。

 このほか、食品関係の規制緩和策については、今年度上期までに措置するものとして、医療機関における業務範囲の明確化の対策として、医療機器やサプリメントなどの医療機関での販売が可能であることの明確化を求めた。現行制度でも認められているが、あいまいであるため改めて周知する。

 また、原則年1回となっている輸入食品の検疫時の自主的検査を、過去に違反事例が認められず、製造施設の衛生管理状況が保たれている食品については、自主検査頻度を緩和し事業者負担を軽減する。また、食品製造現場で必要な食品衛生管理者の資格取得の円滑化なども求めた。

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