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　㈱シクロケム（神戸市中央区）は、先ごろドイツで開催された第17回国際シクロデキストリン学会において、「αＣＤ（シクロデキストリン）摂取による脂質吸収抑制作用のメカニズム研究」の発表でポスター賞を受賞した。同学会でのポスター発表総数は134件で、ポスター賞に選ばれたのは3件だった。

　発表した研究内容は昨秋確認したもの。脂質は腸で吸収される時に胆汁酸やレシチンによりミセル化されるが、αＣＤはレシチンを包接することでミセル化を抑制し、脂質の吸収を低下させることが分かった。αＣＤは、食物繊維の中でも強力な血液中の中性脂肪やコレステロール低下作用を持つことが示されていたが、これまでそのメカニズムについては明らかになっていなかった。

　研究は、同社と神戸大学大学院医学研究科の共同によるもの。同社主任研究員の古根隆広氏は受賞にあたり、「国際学会での受賞を大変嬉しく思う。αＣＤは抗メタボ作用や整腸作用、抗アレルギー作用といった健康増進に関わる効果が示されている食物繊維。受賞を糧に、同素材の健康効果のメカニズムについて今後も研究に邁進していきたい」とコメントしている。