黒酢研究会が発足 坂元、えがお「積極的に参加」(2013.8.8)


 1日、「黒酢研究会」の発足を、同会会長兼発起人代表の矢澤一良・東京海洋大学特任教授が明らかにした。

 発起人には黒酢の機能性研究で論文発表も多い福山直人・東海大学医学部生体構造機能学准教授ら9名の学識者が名を連ねている。事業者側でも、壺づくり黒酢製造販売最大手の坂元醸造㈱をはじめサプリメントの通信販売で業績を伸ばしている㈱えがおが「積極的に参加していきたい」とコメント。第1回黒酢学術研究会は、来年1月24日に開催する予定だ。

 からだによい醸造酢として知られる黒酢は、調味料のみならず現在ではサプリや機能性ドリンクの一種としても利用されており、近年の需要拡大を受け、事業者が率先するかたちで機能性研究も進んだ。一方、アカデミアが主導する研究会なり団体なりが発足するのは今回が初となる。

 1日に発表された設立趣意書によると、同会設立の目的は、「エビデンスに基づく基礎的研究ならびに臨床研究や開発研究は未だ十分といえない」状況がある中で、「各分野の研究者が情報を活発に交換し、討議する場を提供する」こと。これにより、「黒酢の研究を加速することにより、人々の健康と疾患予防に寄与する」「信頼ある情報発信を実施していく」などとしている。

 会長の矢澤教授によると、同会では企業会員も募る方針。黒酢に力を入れている事業者としては、坂元醸造、えがおのほか大麦黒酢の製造販売を手掛けるキユーピー醸造などある。えがおでは、「黒酢の科学的理解が深まるよう積極的に参加させていただきたいと考えている」と弊紙取材にコメントした。

えがおの主なコメント
 「(研究会の設立は)黒酢を含む健康食品を取り扱う当社としてはとても嬉しく思う。大学などの公的機関と企業の連携がサイエンスを基に研究会という形で成され、各個の利益によるものではなく、純粋に黒酢の科学的理解を深める場として機能することを期待している。現在までに実施してきた研究結果について情報共有させていただくこと、積極的に議論に参加することで、黒酢の健康効果について新たな発見と共通理解を見出すことに貢献していきたい」

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