粘度可変型流動食を開発 カネカ(2014.7.10)
㈱カネカ(大阪市北区)はこのほど、摂取時は液体で胃の中では半固形状になる粘度可変型流動食を開発した。販売はテルモ㈱に委託、6月末に発売開始している。
同品は、天然の海藻に含まれる食物繊維の一種であるアルギン酸塩を配合。アルギン酸塩は酸性下でゲル化する性質を持つことから、同品は摂取時が液体でも、胃の中でpHが低下すると粘度が上昇し、液体から半固形状になるという。
流動食の液体タイプは摂取しやすい反面、食道を逆流して気管に入る誤嚥性肺炎や下痢を引き起こすことがあり、半固形状タイプは誤嚥性肺炎などの頻度は少ないが、鼻から管を通して胃などに水分や栄養を注入する経鼻経管には使用できないことがあるという。
同社では、粘度可変型流動食について介護現場などで安心・安全に貢献することを期待している。