機能性表示「想定より厳しい」 通販協会長が危惧(2014.7.10)

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 日本通信販売協会(JADMA)の佐々木迅会長(QVCジャパン社長)は、2日に都内で開いた記者懇親会で、現在消費者庁で検討中の食品の新たな機能性表示制度について、「我々が想定していたより厳しく、トクホ(特定保健用食品)に近い制度ができるのではと危惧している」との見解を示した。同協会は同庁検討会に宮島和美理事(ファンケル社長)を派遣し議論に参画している立場だが、検討会では安全性や品質確保で厳格な仕組みを求める意見に押され、幅広い機能性や製品を制度に取り込むよう求める産業側の意見が反映され難いことを嘆いたものと受け止められる。

 佐々木会長は国内の健康食品市場は1兆2000億円、うち通信販売は半分の6000億円と推計し通信販売の果たす役割は大きいと強調。機能性表示制度が産業側にとり厳しいものとなれば、「多くの健康食品が取り残される」と懸念を伝えるとともに、「サプリメントでお客様が知りたいのは機能性であり、安倍首相の規制緩和に基づいて実行していただきたい」と求めた。

 一方、通信販売の現状については、2012年度売上高が全体で5兆4100億円、うち加盟企業売上は3兆3400億円だったと説明。ただ、伸び率が高いネット通販事業者の加盟が伸び悩んでいるため、通販全体と加盟企業の売上高との差が広がりつつあるとも語った。また、消費者相談窓口「通販110番」の13年度相談数は、詐欺サイトの相談数増加により、前年度比51.7%増の9073件に達し、「詐欺サイトの拡がりで通信販売そのものに対する誤解が増えては困る」として健全化を求めた。さらに、景品表示法改正で広告表示管理者の責任が重くなることを受け、独自の資格制度の検討を始めたことを明かした。

【写真は佐々木迅JADMA会長】

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