ウルソル酸、俄かに関心 筋肉増強機能が理由?(2014.7.24)


 「ウルソル酸(Ursolic Acid)」に対する関心が俄かに高まっている。日本では規格化原料があまり見当たらないが、この成分は、リンゴやローズマリーなどの植物に含まれるテルペノイドの一種。疾病や加齢に伴う筋肉減弱の予防機能が報告されていることが背景にありそうだ。

 ウルソル酸50%以上で規格化したローズマリー抽出物を取り扱うサビンサジャパンコーポレーション。米国などへ向けてグループで製造販売しているものの、日本では引き合いが少なかった。それが今年に入り、「主力製品と同様にある程度の国内在庫を設ける」方針に。需要の動きが見られ始めたからだという。

 エサを与えないマウスにウルソル酸を摂取させたところ筋肉減弱を抑えた。また、正常マウスにエサとともに数週間摂取させると筋肉成長が促進した──こんな研究論文が学術誌「セル・メタボリズム」に掲載された。リンゴの皮に含まれる同成分について、米アイオワ大学の研究チームが突き止めたものだ。

 サビンサによると、ウルソル酸への引き合いは、筋肉増強機能の話題とセットの場合も多い。しかし同論文が発表されたのは11年と、しばらく前の話だ。同社では「当社としても引き合いが増えている理由はよく分かりませんが、静かなブームになっているのかも知れません」という。

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