ピクノジェノール 不妊治療有効性を報告(2014.7.24)
仏ホーファーリサーチ社の抗酸化物質「ピクノジェノール」が男性不妊治療に有効であるという追加報告が発表された。この報告は、6月12~13日に開かれた第33回日本アンドロロジー学会学術大会で、獨協医科大学越谷病院泌尿器科・岡田弘教授の研究グループが発表した研究成果に基づく。
同グループは男性不妊症外来を受診した精子濃度が1㍉㌘当たり2000万以下などのOAT症候群患者50例を対象に、患者と配偶者の年齢、不妊期間、遺伝子検査、精巣容積、国際勃起機能スコア(IIEF)などを確認。その後、1日あたりピクノジェノール60㍉㌘、アルギニン690㍉㌘を投与し、投与後2カ月後と4カ月後の精液量、精子濃度、運動率、奇形率を調査した。
その結果、精子濃度が4カ月後に有意に改善され、IIEFも4カ月後に有意に改善されたことが認められた。
今回の発表は、ピクノジェノールとアルギニンの投与で造精機能とIIEFが改善されたという2012年の中間報告に追加される。今後はランダム化比較試験などによる妊娠率の検証を考えているという。