食品安全委員会WG エコナ評価「困難」で一致(2014.7.24)


 食品安全委員会の専門ワーキンググループ(WG)は7日、2009年9月に販売を中止した花王㈱の食用油「エコナ」に含まれるジアシルグリセロール(DAG)について「既に製造販売が中止され、リスク評価は困難」との意見で一致した。一方、同製品の製造過程で生成され、体内で発ガン性物質に変化する懸念が指摘されているグリシドール脂肪酸エステル(GE)は、微量ながら広く油脂類に含まれるため、参考資料として毒性等の科学的知見を取りまとめることにした。WGの開催は2年ぶり。エコナ問題は一定の幕引きが図られたことになる。

 エコナは98年に「体脂肪がつきにくい」との特定保健用食品(トクホ)表示許可を得て発売。03年にマヨネーズタイプを許可する際、DAGの発ガン促進作用について「念のため」試験を行うよう要請、審議が続いていた。その後、09年7月にGEが高濃度に含まれていることが判明、同9月に発足した消費者庁がトクホ許可取り消しを含めた対応を検討するなど、いわゆる「エコナ問題」へと発展した。

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