「統合医療推進基本法」を要望 自民党統合医療議連(2014.8.7)
自民党統合医療推進議員連盟(会長・鴨下一郎衆議院議員、事務局長・水落敏栄参議院議員)は7月22日に開いた総会で、「今後の統合医療の推進方策および各省庁の予算要求に対する提言」を採択した。提言では、昨年8月に安倍晋三首相に提出された社会保障制度改革国民会議報告書に基づき、地域完結型の医療・介護サービス体制を構築するために「統合医療推進基本法(仮称)」の制定と担当事務局の設置、さらに関係省庁に予算確保を求めた。
今後の推進方策は「医療モデルとしての統合医療」と「社会モデルとしての統合医療」に分類。医療モデルには①厚生労働省が主体となって伝統医療や補完代替医療の担当部署を明確にした上で、安全性と有効性、経済性に対する科学的エビデンスの評価法を確立する②内閣官房の知的財産戦略推進本部などが漢方、鍼灸などの伝統医療を医療資源、文化資源、知的資源ととらえ関係省庁と連携してISOでの標準化、生物多様性条約などに対応する―など5項目を盛り込んだ。
社会モデルに盛り込んだのは①農林水産省が主体となって医福食農連携を具体化させて、地域完結型の医療・介護サービスと連携した地産地消の促進など、食を通じて地域経済を活性化する②農水省が主体となって、和食の健康増進効果の研究結果を世界に発信するーなど9項目。
この日に開かれた議連総会には厚生労働省、文部科学省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、環境省の関連部局課長などが出席した。