オルビスが1月1日に発売した肌トクホ『ディフェンセラ』(=写真)が売れている。先月末まで発売開始1カ月の販売個数は同社調べで約8万個、売上としては約2.5億円を記録。当初計画を超過しているといい、発売初年年間売上目標額の達成に向けて好調な滑り出しを見せた。今月下旬からは越境ECを通じた中国での販売も開始される見通し。想像以上の売れ行きを示す可能性もある。
九州エリアを中心に西日本全域でドラッグストア900店舗超をチェーン展開するコスモス薬品は、今年5月に東京へ進出する。昨年5月に福岡・天神に初めて出店した医薬品、化粧品を中心に品揃えした都市型店を、東京・広尾と中野の2カ所にオープンさせる。17日開催の決算説明会で、横山英昭社長が明らかにした。同社は昨年7月、2019年度中の東京への出店を計画、公表していた。
ドラッグストア業界売上高首位のウエルシアホールディングスは1日、ウエルシア薬局の新店舗を東京・新宿区内に開業した。JR新宿駅北側の大ガード近くに10月完成したばかりの複合ビル「オーガード新宿」の1、2階に入居。ウエルシア薬局が新宿区内で本格的に営業するのは初で、ウエルシアの代名詞でもある調剤併設型の24時間営業店舗だが、立地特性を踏まえて弁当類などを充実させており、コンビニエンスストアの色合いも濃い新たな都市型店舗となった。SKU数は約2万にのぼるという。
報道によると、今年の中国「独身の日」(11月11日)セールは、中国商務省の発表ベースで、取引額が昨年を約2割上回る5兆1千億円以上と過去最高となった。そのうち、越境ECによる国別取引では、昨年に続き日本がトップとなり、輸入商品別では、日本の紙オムツを抑えて、オーストラリアのサプリメントが首位になったようだ。
認知機能カテゴリーの機能性表示食品に、新規の機能性関与成分が出てきた。同カテゴリーでは初となるクルクミンの届出が7日までに受理された。届出者は小林製薬。機能性関与成分を含む原材料として、クルクミンの生体内吸収性を特許製法で高めたウコン由来の機能性食品原材料「ロングヴィーダ」に白羽の矢を立てた。この素材は、少量摂取でも機能性を発揮する独自クルクミン素材として、国内外で販売されている。
中国での美容・健康指向の高まりを背景に、健康食品業界による中国越境ECへの出店、取り組みが加速している。10月29日にサントリーウエルネスが京東集団と戦略的提携を結んだほか、1日にはオルビスもアリババグループの「天猫国際」と戦略的提携を締結した。インバウンド需要が好調に推移しているファンケルも、中国越境ECへの出店を強化しているようだ。中国越境EC企業による日本の美容・健食企業への関心は高く、今後の動きが注目される。
ヘルスケア業界で企業、事業の買収が目立ち始めた。前号の1面でシオノギヘルスケアによる宝グループの健康食品事業買収を伝えたが、その後も複数の案件が発表されている。水面下では、日本製品の人気や米中貿易摩擦を受け、製造国を日本に求める中国企業の動きも伝えられており、M&Aはさらに加速する可能性がある。発表情報をベースに主な動きをまとめた。
台湾で機能性食品などを開発・製造する大江生医は、このほど中国で不動産事業を手掛ける緑地商業グループとの間で戦略的提携協定を締結したと発表した。緑地商業グループは異業種から機能性飲料市場への参入に乗り出す。同グループはすでに大江生医に商品を発注、初回発注額は5億台湾元。9月から中国市場での販売を開始する。
今年4月1日以降に自主撤回された機能性表示食品の届出が20日現在で少なくとも20件に達した。8月は7日までに7件が撤回。7月も7件が撤回されている。昨年度(2017年4月~18年3月)は計57件の撤回届が消費者庁に提出されたが、届出の事後監視に伴うグルコサミンを巡る撤回など、事実上の同一事案が30件余りを占める。今年度の届出撤回を巡る企業の動きは、過去に例を見ないものといえそうだ。
2017年度の国内スポーツサプリメント市場規模は474億円(メーカー出荷金額ベース)──矢野経済研究所が9日、このような調査結果を公表した。前年度比は15.3%増。同市場の規模は15年度以降、毎年度2ケタ増で拡大が続いているといい、今後については「成長率は鈍化しながらも堅調に拡大すると予測する」としている。