日健栄協は3日、2016年度の「特定保健用食品の市場規模および表示許可の状況」を公表した。トクホ全体では前年度を1.1%上回る6463億円となり、過去2番目の規模となった。ただし、トクホ許可1204品目(昨年12月末時点)のうち、実際に流通するのは360品目余り(昨年11月消費者庁調べ)のため、同品目数での市場規模となる。
日本健康・栄養食品協会は9日、特定保健用食品(トクホ)の広告171件について関連法規等に対する適合性を調べた結果を公表した。131件は「問題なし」(21社53商品)と判定できた一方で、残り40件には課題があり、当該企業に改善を促したという。健康増進法に抵触するおそれもあると判定したものも1件(1社1商品)あった。
ドラッグストア(DgS)のサプリメント・健康食品売場が今後、姿を大きく変えることになりそうだ。業界団体の日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)が、ヘルスケア機能を軸にした新しい食品カテゴリーをDgSに導入し育成を図る。これにより、「食と健康」を巡る生活者ニーズに正面から応じる。生活者ニーズに合わせた機能を次々と付加しているコンビニエンスストア業界との競争激化が予想される中、DgSの業態進化や新市場創出などを図るために業界を挙げて取り組む方針を掲げる「街の健康ハブステーション構想」の一環だ。
ドラッグストア業界団体の日本チェーンドラッグストア協会(青木桂生会長、JACDS)は、昨年から検討作業を本格化していた「次世代ドラッグストアビジョン」について、先月23日に開いた常任理事会で決定した。今後の国内ドラッグストアのあり方や方向性について業界が自主的に検討し取りまとめたもの。今後、ビジョンに基づき、業界全体を、健康・美容に関する機能を付加した「次世代型ドラッグストア」にシフトさせていく。
機能性表示食品など健康食品の海外輸出を促進させるための課題・戦略を研究することを目的にした懇話会を、日本抗加齢協会(吉川敏一理事長)がこのほど立ち上げ、先月27日、都内で「キックオフセミナー」を開催した。健康食品業界関係者が参加、主催によると申込みは会場定員の100名を超えた。海外の食品機能性表示制度との「相互認証」を将来的には目指したい意向が関係者から示されたこともあり、突如立ち上げられた同懇話会の行方が注目されている。
ゼリア新薬工業(東京都中央区)が販売する「ヘパリーゼ」シリーズの宣伝表示に景品表示法上の疑義がないかどうかを検討しているなどとして、適格消費者団体「消費者支援機構関西」(大阪市中央区、榎彰德理事長)が2015年11月から今年1月まで、同社に対して問い合わせ活動を行っていたことが分かった。現在までに「問い合わせ活動に対して真摯に対応された」として、同社に対する差止請求を見合わせたほか、問い合わせ活動に関しても「一旦終了」したとしている。
日本健康・栄養食品協会が昨年12月に規制改革推進会議に提案していた機能性表示食品の「第三者機関による届出資料の事前チェックの実施」について、同会議の医療・介護・保育ワーキンググループ(WG)は、機能性表示食品の届出改善を議題に先月28日に開いた会合で議論しなかった。会合終了後に会見を行った規制改革推進室が明らかにした。
日本チェーンドラッグストア協会(JACDS、青木桂生会長)が、ドラッグストア(DgS)各社に機能性表示食品の売場作りを促す。届出総数が800品目を超えるのに合わせて棚作りを順次進めてもらいたい考えで、品揃えや棚割りに関するマニュアルをまとめ、今月中にも各DgSに配布する計画だ。ポスター、パンフレットをはじめインターネット情報など、機能性表示食品を生活者に普及啓発するためのツールの整備も進める。