今注目度の高い腸内フローラに加えて、口腔フローラについても研究発表が行われた「第20回腸内細菌学会」が9日、10日、東京大学の伊藤国際学術研究センターで開かれた。2日間で食品メーカーや大学の研究者など約600名が参集した。
健康食品産業協議会と日本通信販売協会が機能性表示食品の「適正広告自主基準(第1版)」を先月末までにまとめ、産業協議会は24日、ホームページで公開した。広告を作成する際の「基本的な考え方」を業界自主基準として示したもので、最終的に2団体で共同して取りまとめた。消費者庁との意見交換も経た。協議会は自主基準の性格について「強制力を持つものではなく、あくまで各社が自主的主体的に活用する」ものだとしている。
日本広告審査機構(JARO)が13日に発表した2015年度の広告審査概況によると、機能性表示食品に関する「苦情」は、制度概要を理解していないとみられる一般消費者から寄せられたごく軽微なものにとどまった。届出情報と広告表示の整合性などを問題視するような、消費者団体や事業者などからの重い苦情は寄せられなかった。
日本通信販売協会が10日に発表した2016年3月度の通販売上高調査結果で、健康食品は前年同月比2.2%増の163億7300円となり、15年度はすべての月で前年実績を上回った。調査対象企業は、協会理事社・監事社を中心とする会員企業140社。
19日に政府が公表した名目GDP(国内総生産)600兆円実現に向けた成長戦略(日本再興戦略2016)素案に盛り込まれた10分野の官民戦略プロジェクトについて、日本OTC医薬品協会の杉本雅史会長は20日に開いた定時総会後の会見で、OTC業界に関連する2項目が盛り込まれたと述べ、「このフォローの風をしっかり捉え、生活者の期待に応えていくと同時に、OTC市場の活性化を図っていきたい」と語った。
届出情報に基づく機能性表示食品の評価を進めていた「消費者市民社会をつくる会(ASCON)」が1日、届出番号A1~80の79商品(1商品は届出自主撤回)について評価結果を公表した。71商品についてはASCONが独自に設定した評価基準に「適合した」としている。届け出られた機能性表示食品の評価は別の消費者団体なども実施し厳しい評価を下しているが、機能性表示食品の評価は評価基準に大きく左右されることが改めて浮き彫りになった。
世界各国のサプリメント業界団体が所属するIADSAのリック・ホビー会長(=写真)が、4月21日に都内で開催された国際栄養食品協会(AIFN)主催セミナーで来日講演を行い、「法規制が変更された時に業界は、非常な労力、理解、忍耐が必要になる」と述べた。