不特定多数の消費者に働きかけるような新聞折込みチラシなど広告も、消費者契約法に基づき適格消費者団体が差止請求できる「勧誘」に当たる可能性があるとの初判断を、最高裁が示した。消費者庁は消契法の逐条解説で、勧誘とは特定の消費者に向けて行う働きかけを指すとし、広告は勧誘に当たらないとする解釈を示していた。最高裁の判断を受け同庁は今後、現在改定作業中の逐条解説に必要な修正を加える方針。
Jリーグ・サンフレッチェ広島所属選手のサプリメント摂取に起因するとみられるドーピング違反に関して、サプリメント販売会社とチームとの間で主張に隔たりが出ている。販社側は「法的措置も検討する」と強気の構えで、スポーツサプリの品質管理・確認のあり方が、今後、クローズアップされそうだ。
日本通信販売協会は6日、新年賀詞交歓会を都内で開き、挨拶に立った阿部嘉文会長(=写真)は機能性表示食品について、「規制よりも活性化と拡大に向けた取り組みこそが重要だ」と語り、「業界の健全な発展こそが、消費者を守ることにつながるという視点を大事にしていきたい」と強調した。「自主規制団体として、より襟を正していく」とも語った。
機能性表示食品の届出情報を独自基準で評価している市民団体「消費者市民社会をつくる会」(ASCON、阿南久代表理事)は17日付で、届出番号A81からA170まで90件の届出評価結果をホームページで公表した。結果公表の第2弾で、評価を行うASCON科学者委員会は今回も「見解不一致」判定を複数の届出に出した。ただ、その理由の大半が、「未成年」を巡る届出者と科学者委の間の見解の相違。日本の民法を根拠に18歳、19歳が被験者に含まれる論文は届出から削除すべきと主張する同委に対し、「科学的ではない」などと疑問視する見方がさらに強まっている。
消費者団体「主婦連合会」(有田芳子会長)が特定保健用食品(トクホ)制度を抜本的に見直すよう、消費者庁や消費者委員会に要求している。日本サプリメントが販売していたトクホ中の関与成分を巡る問題と、それに端を発して同庁が先ごろ実施したトクホ関与成分量調査を受けたもの。許可更新制の復活など5項目の実行を求めている。
日本貿易振興機構(JETRO、ジェトロ)は、中国の改正食品安全法実施条例に対するパブリックコメントを11月中旬までに同国担当部局に提出する方針だ。
機能性表示食品の届出番号A1~80までの届出を独自基準で評価し、今年5月に結果公表していた、消費者庁元長官の阿南久氏が代表理事を務める消費者団体「消費者市民社会をつくる会」(ASCON)は9日、新たに同A81~170までの評価をいったん終了し、各届出者への通知を進めていることを明かした。関係者によると、評価結果の公表は、今秋にもASCONのホームページで行う。
健康食品の品質や安全性に関する第三者認証「ハイクオリティ(HQ)認証」を運営する一般社団法人の日本健康食品・サプリメント情報センター(JAHFIC、田中平三理事長)は8月30日、都内でセミナーを開き、来月1日から都道府県への届出受付が始まる予定の「健康サポート薬局」に、同認証取得商品を流通させる計画を明らかにした。まずは30店舗から販売を始め、今年度中に500店舗まで契約先を拡大させるという。
日本アントシアニン研究会(矢澤一良会長)は4日、第5回研究会を都内で開いた。会場には業界関係者ら100名余りが聴講に訪れ、会場はほぼ満席となった。研究会は先月、八幡物産㈱が現在販売中の機能性表示食品「北の国から届いたブルーベリー」について、届出撤回を同社に求めていることを明らかにしている。この日行われたパネルディスカッションでは、研究会代理人の山口貴士弁護士(リンク総合法律事務所)が、同社とのやり取りについて経緯説明を行った。
日本健康・栄養食品協会は、4月26日に開催した特定保健用食品広告審査会(第4回)の審査結果を発表し、審査した広告120件中、1件について法令等に抵触するおそれがある「A」判定とした。また、消費者庁のトクホQ&Aや日健栄協の適正広告自主基準に抵触する「B」判定は6件、トクホQ&Aや自主基準に抵触するおそれがあるものや、消費者に誤認を与えるおそれのある「C」判定は19件あり、いずれも当該企業に連絡し改善を促した。