特定保健用食品(トクホ)の有効性・安全性に関する情報公開の充実化に向けた委託調査事業を消費者庁が実施する。一般競争入札で決定する委託先に、来年3月末までに報告書をまとめてもらう計画。調査では、消費者を対象にしたグループインタビューなどを行う。調査を通じ、国立健康・栄養研究所が公開しているトクホの製品情報データベースについて、消費者のみならず医師など専門家にも有意義な情報源となるよう情報の追加・修正を図るための基礎資料などを得たい考え。
東京都・生活文化局は7月31日、平成28(2016)年度消費生活相談概要を発表した。28年度の相談の特徴として、いわゆる「お試し品」の申し込みから定期購入となる健康食品などに関する相談が急増、前年度の2.5倍となる1530件にのぼるとした。
消費者庁表示対策課食品表示対策室は、継続的に実施している保健機能食品や生鮮食品などを含む健康食品等に関するインターネット監視を今年4月から6月までの3カ月間実施し、誇大表示を禁じる健康増進法に違反するおそれのある文言等を含む表示が104事業者125商品に認められたため、これら事業者に表示改善要請を行い、7月28日に発表した。直近12カ月に比べて改善要請件数は増加傾向にある。
消費者委員会の食品表示部会(部会長・阿久澤良造・日本獣医生命科学大学学長)は7月28日、加工食品の原料原産地表示制度改正に関する答申案をまとめた。9月にも内閣府令(食品表示基準改正)が施行される見通しだ。
スポーツ庁は食品・サプリメントの反ドーピング認証に関する有識者会議を設置する方針を明らかにした。事務局は日本アンチ・ドーピング機構(JADA)が務め、スポーツ庁との共同運営の形態を採る。独占禁止法との関係や利益相反の担保などが主要議題となる見込みだ。
消費者委員会の食品表示部会(部会長・阿久澤良造・日本獣医生命科学大学学長)が12日に開かれ、加工食品の原料原産地表示制度改正案の「例外表示」などの審議を行った。同日の会合で改正案の実質的な審議は終了。28日の次回会合で答申案をまとめる予定だ。
機能性表示食品制度の運用に密接に関わった消費者庁食品表示企画課の清野富久江課長補佐が11日付で厚生労働省に異動し、後任に厚労省健康局健康課の芳賀めぐみ・栄養指導室長補佐が就いた。芳賀氏は、清野氏と同じ管理栄養士の資格を持つ栄養系技官。以前に消費者庁の立ち上げ業務のほか、同庁設立からしばらくの間、保健機能食品など食品表示に関する業務を担当していた。
先月9日に閣議決定の規制改革実施計画に盛り込まれた機能性表示食品制度の改善に向け、制度を所管する消費者庁が対応を進めている。まずは2017年の上期までに検討・結論・措置(実施)が要求されていた、業界団体との間での情報共有など連携強化、業界団体からの質問・相談等に対応するための専門窓口の設置の他、18歳・19歳の被験者を含むデータを届出資料として利用するための条件の周知の3項目について、期日の先月末までに対応した。
消費者庁は14日、広告・CMなどの打消し表示に関する実態調査報告書を公表した。同調査は公正取引委員会が2008年に実施しているが、今回の調査では、打消し表示を類型別に整理すると同時に、事業者の留意点と景品表示法上の考え方を明確化した。同庁では報告書のとりまとめを契機に、打消し表示の事実上の取締り強化に乗り出す考えだ。
消費者庁が6月30日に公表した2016年度の景品表示法運用状況によると、調査件数は前年度と比べ約20件減少したものの、543件に上った。うち188件は前年度からの繰り越し分で、新規の調査件数は355件。外部からの情報提供件数としては約7900件(15年度約9660件、14年度約6330件)あり、うち約930件が食品表示に関する内容だった。ただ、景表法違反事案と判断したものは全体で310件にとどまる。