健康食品通信販売の㈱わかさ生活が、小売大手のセブン&アイを通じて機能性表示食品の販売を始めた。今年4月に届け出ていた「ブルーベリーアイ Drink」について9日、全国のセブンイレブンやイトーヨーカドーなど計1万9000店舗で順次販売を開始。同品とは別の機能性表示食品についてはチェーンドラッグストア大手で取り扱われており、機能性表示食品を通じて販路の拡大に舵を切った。
機能性関与成分検討会の第7回会合の中で、日本栄養士会の迫和子委員が、機能性表示食品の届出に関わる「手数料」を徴収する必要性に言及した。
機能性表示食品を巡る製薬企業の動きがやや活発化している。大手のエーザイ㈱が美容訴求食品を届け出ていたことが、8月2日の届出情報更新で分かったほか、大正製薬㈱は、第1号となる機能性表示食品を来月1日から市場投入する。分社化したコンシューマーヘルスケア事業の営業を来年4月から開始する武田薬品工業㈱は、通信販売で展開しているユーグレナ健康食品の販売好調が伝えられており、製薬業界は同社の動向を注視している。
消費者庁が機能性表示食品制度について昨年度実施した調査・検証事業の結果が出揃いつつある。制度に関する消費者意向調査については先月30日にあった機能性関与成分検討会第6回会合の配布資料の中で、より詳しい結果が示された。届け出られた研究レビュー検証事業の結果は「報告書」として詳細が7日に公表。残すは、商品買い上げのうえで含有量分析などを行った、機能性関与成分に関する検証事業のみとなっている。
機能性表示食品「北の国から届いたブルーベリー」の届出撤回を求める日本アントシアニン研究会。同品の研究レビューで採用された文献に用いられたビルベリーエキスと同品に配合されているそれは「異なるメーカーのもの」だと指摘したうえで、同等性に疑問を投げ掛ける。当該文献に用いられているビルベリーエキス「ミルトセレクト」(登録商標)を供給するインデナジャパン㈱はどう考えているのか。川田晋取締役に話を聞いた。
日本健康食品規格協会(JIHFS)は6月27日、第7回定期総会記念講演会を東京・神田錦町の学士会館で開催した。この中で、東京農業大学大学院の上岡洋晴教授は、同氏らが独自に行った、届け出られた機能性表示食品のシステマティック・レビュー(SR)の質評価研究の結果について講演した。評価項目によっては不十分な届出があったと指摘。また、特に記載内容不十分で評価に迷った場合が多かったと述べ、今後の制度運用改善でこれらが解消され、SRの質が向上することに期待を示した。
「FFC‐SR2」と研究グループが呼ぶ研究の結果が一部明らかにされた。届け出られた機能性表示食品(FFC=Foods with Function Claims)の研究レビュー(システマティックレビュー=SR)をさらに「SRする」というこの研究。「別のもの」だというが、結果概要が先ごろ一部公表された、消費者庁による「届け出られた研究レビューの検証事業」と重なるところもある。
今年3月に特許審査基準が改訂され、新規性が認められるようになった食品の用途発明について、弁理士で東京理科大学専門職大学院知的財産戦略専攻の淺見節子教授(=写真)は6月27日、健康食品業界関係者向けに講演を行った。「食品の用途発明を開発された場合はその権利化を考えて欲しい」と積極的な審査請求を呼び掛ける一方、「権利行使されないよう、どのような特許が成立しているかを確認しながら(商品を)販売していただきたい」と特許侵害に十分な注意を払うよう求めた。