正会員企業157社の総売上高が6兆円規模に達する日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)。事務総長の宗像守氏は、機能性表示食品について、「国民の健康寿命延伸に寄与する制度、あるいは商品として役立てたい」と話す。
機能性表示食品制度の「積み残された課題」を議論する検討会が始まった。機能性関与成分の取扱いが主な検討課題だが、それをそっちのけに制度運用に関わる意見・要望を発する委員も目立った。消費者庁は検討会の設置概要に「(新制度の)運用改善等についての意見聴取」も併せて行うと明記し、検課課題に「その他」も掲げる。ただ、同庁が示した検討スケジュール案にはその他を検討する余裕は見当たらない。可能なものは届出ガイドラインの改正で素早く対応し、制度の根幹に関わるような意見は今後の議論に持ち越す──そんな今後を見通している節も窺える。
食品安全委員会が昨年12月にまとめ、消費者に向けて公表した「いわゆる『健康食品』に関するメッセージ」。特定保健用食品なども含めた広義の〝健康食品〟を「摂るかどうか判断するときに考えるべき基本事項」(メッセージより)を19項目並べ立てたものだ。同委は1月28日、これに関連した消費者対象の説明会を開催。およそ60分にわたって行われた質疑応答では、「健康食品を摂る必要はない」とも受け取れるとも指摘されるメッセージに対し、疑問の声もあがった。
2015年4月にスタートした機能性表示食品制度は今年4月に2年目を迎える。多方面からの注目を浴びながら離陸を果たしたが、安定飛行にはまだ至っていない。その実現が急務だが、不安定な気流に揉まれる状況はもうしばらく続きそうだ。健康食品市場の成長のみならず、「健康長寿社会」の実現に向けた期待も背負う機能性表示食品の2016年を展望、考察する。
いわゆる「バイブル本」の出版をめぐる薬事法(現薬機法)違反に問われたものの無罪が確定した出版社、㈱現代書林(東京都新宿、坂本桂一社長)と同社元社長や編集者らが、逮捕時の神奈川県警による虚偽の発表で名誉棄損されたとして神奈川県を訴えていた国家賠償請求訴訟で、東京高裁は18日、1審の東京地裁判決を取り消し、名誉棄損を認め、県に176万円の損害賠償の支払いを命じた。
5月に打ち出した新中期経営計画で、積極的な広告戦略などにより前期776億円の売上を5年で倍増の1500億円以上に引き上げることを発表した㈱ファンケル(横浜市中区)は、先月末に2016年度上期決算を発表、化粧品、サプリメント事業それぞれで上増した広告戦略が奏功し、対前年比18.2%増、431億円の売上を達成した。