「海外セレブが利用する健康に良い油」などと称され、食用油はじめ、健康飲料、化粧品など様々な商品展開で裾野を拡げてきたココナッツ関連商材。昨年あたりから健康雑誌や女性誌など徐々にその露出を増やしてきたが、今年に入ってからも1月8日放送の「とくダネ!」や、同月24日の「世界ふしぎ発見!」などで取り上げられ、市場が急速に拡大しそうな様相を呈してきた。
サプリメント成分・素材の科学的根拠情報をまとめた専門書籍「ナチュラルメディシン・データベース 健康食品・サプリメント『成分』のすべて」がこのほど、改訂新版として刊行された。
農林水産省の補助事業で行われれている「健康食品の情報開示自主ガイドライン(案)」の概要が明らかになった。特定保健用食品や栄養機能食品、今春新設される機能性表示食品など保健機能食品を除く加工食品を対象に、有用成分やその含有量など消費者が欲しい情報、品質・衛生管理の方法、消費者対応の連絡先を容器包装に表示したり、企業のホームページを活用して情報を掲載するのが大きな柱。一方で機能性に関する表示については考慮に入れていない。
㈱リコムが特定保健用食品に係わる表示許可を申請していた茶系飲料「蹴脂茶」について、食品安全委員会新開発専門調査会が「安全性を評価することはできない」などと異例の判断を下した背景には、専門調査委員の間で作用機序への疑問がわだかまっていたことがあると見られる。どんな作用機序が申請されたのだろうか。
機能性表示食品制度にかかわるガイドライン案の概要が明らかにされた。内容は内閣府規制改革会議のホームページで確認できる。A4用紙で5枚足らずのものだが、実際のガイドラインはかなり分厚いものになると消費者庁は昨年から示唆している。まだ「案」の段階であり、今後修正される可能性もゼロではない。「ガイドラインを見ないとますます分からない」と慎重な声も聞かれる。
健康食品市場の様相を大きく変えるだろう機能性表示制度が、食品産業全体を巻き込みながらいよいよ2015年春からスタートする。国の許認可ではなく企業の自己責任による機能性表示という日本では全く新しい試みに企業、消費者の双方が戸惑うに違いない。消費者の理解を得て、機能性表示食品が市場に浸透するには時間を相当要すると見られるが、新制度を価値あるものにするためには始めの一歩が肝心となりそうだ。
食品の新たな機能性表示制度がいよいよスタートする2015年。健康食品原料市場はどのような動きを見せるのか。昨年までの動向を踏まえて予測してみたい。
食品の新たな機能性表示制度の行方に対する懸念に始まり、終わった年。健康食品業界にとって2014年は後年、そうした年として記憶されそうだ。一方で、景品表示法や製造所固有記号ルールの改正など、業界の将来に大きな影響を及ぼしそうな行政動向が見られたことも忘れてはならない。機能性表示解禁前夜の業界の1年を駆け足で振り返る。
食品の新たな機能性表示制度の詳細が示されることになることから多くの事業者が内容を早く知りたいガイドライン。閣議決定で定められた制度実施期限から逆算して年内の公表を予測する見方も強かったが、23日現在、動きはない。「機能性表示に振り回された1年」(原料事業者大手)はこのまま終わりを迎えることになりそうだ。