厚生労働省の「食品の営業規制に関する検討会」(座長・五十君靜信東京農業大学教授)の第15回会合が2月28日に開かれ、とりまとめ案が提示された。健康食品・サプリメントの製造業は営業許可業種の対象にならず、新たに創設される届出業種の対象となる見通しだ。
北海道は先月25日、道独自の食品機能性表示制度「ヘルシーDo」の第12回認定の7品(6社)を決定、発表した。今回は、ライチ由来ポリフェノール(オリゴノール)やガゴメ食物繊維など、これまで機能性素材として認定実績のある商品での認定とともに、北海道帯広農業高等学校が申請した豆乳発酵食品(=写真)が認定されるなど教育機関として初の認定事例となった。今回の認定でヘルシーDo商品は累計113品となった。
厚生労働省は今月末までに、食薬区分にかかわる新たな担当課長通知を発出する。「専ら医薬品リスト」に収載されている成分を含む食品の医薬品該当性に関する考え方を、Q&A形式で明確化した上で周知する。機能性表示食品のほか健康食品全般に対し、通知で示す考え方を適用する。昨年6月に閣議決定された規制改革実施計画を受け、監視指導・麻薬対策課で調整していた。
昨年12月に厚生労働省が公表した食薬区分の一部改正案で、化学物質のカテゴリーにおいて「専ら非医薬」リストに新規収載する考えが示されたβ‐アラニンについて、米国企業が日本市場で原材料供給する準備を進めている。
健康食品製造業でも人手不足が深刻化するなか、昨年12月8日に改正入管法(改正出入国管理法)が成立した。今年4月の施行に向け、飲食料の製造を所管する農林水産省では、閣議決定した運用方針に基づく受け入れ要件の整備などが進んでいる。しかし、健康食品は日本標準産業分類に明示されていないため、運用方針の対象業種や職種に明記されず、あいまいな状態となっている。農水省では本格運用が始まる10月までにこうした事態の解消を図りたい考えだ。
消費者庁が昨年10月25日付で健康食品事業者団体に発出していた機能性表示食品制度に関する事務連絡について、健康食品産業協議会、日本通信販売協会、日本健康・栄養食品協会、日本抗加齢協会の4団体は、事務連絡への対応方針を協議し、各団体で統一した考え方を取りまとめ、1月31日に公表した。
厚生労働省「国民健康・栄養調査企画解析検討会」(座長・磯博康大阪大学教授)が17日に開催され、2019年の調査項目にサプリメントの摂取状況を追加する案が提示された。同省が実施担当となっている国の基幹統計調査「国民生活基礎調査」でも来年度、同様にサプリの摂取状況を尋ねる設問を新設することが決まっており、サプリの摂取状況を把握しようとする動きが加速している。
酵素を訴求する健康食品の表示を巡り、景品表示法違反(優良誤認)による措置命令が相次いでいる。酵素の表示が問題になったわけではないが、植物発酵酵素飲料を販売していた健康食品販売企業が昨年10月に処分されたのに続き、今月17日、酵素のほか酵母などを訴求する健康食品を販売していた九州の通販企業が措置命令を受けた。
機能性表示食品の事後規制を巡り、政府の規制改革推進会議の専門チームが昨年11月28日に非公開で開いた会合の議事録が、先月末までに公開された。議論の焦点になったのは、広告表示を含めた届出後の取り締りに対する事業者の「予見可能性」。現状ではそれが極めて低く、恣意的な制度運用が行われているなどとして、規制改革委員が景品表示法などの執行を所管する消費者庁表示対策課に極めて厳しく詰め寄るとともに、取り締りに関する“指針”の公表を強く求めている。
厚生労働省の「第10回医薬品医療機器制度部会」(部会長・森田朗・津田塾大学教授)が昨年の12月14日に開かれ、今月から始まる通常国会に提出する医薬品医療機器等法(薬機法)の改正内容をまとめた。薬機法違反の広告などに対して、課徴金制度、措置命令を導入する。