終了予定時刻のおよそ10分前に議論が紛糾してしまった4日の第9回「機能性関与成分の取扱い等に関する検討会」。消費者庁はこの日、機能性関与成分が明確でない食品の取り扱いに関する要件案をこれまでの議論を基にまとめ、提示した。この案にも数多くの意見が委員から投げ掛けられたが、制度に取り込むこと自体に反対する委員の主張が出なければ大筋合意を得られたとみられる。今後の議論の行方次第だが、今回示された考え方は、既存の届出にも遡及されていく見通し。
消費者庁次長の川口康裕氏と、規制改革推進会議委員で大阪大学大学院教授の森下竜一氏が9月27日、機能性表示食品制度について討論した。川口氏は「表示にどのような意味があるのか消費者に理解してもらわないと意味がない」としたうえで、同庁として消費者リテラシーの向上に努力すると強調。森下氏は「民間企業に必要以上の負担を掛けないことが前提の制度」だとし、スピード感を重視するよう川口氏に求めた。
米国FDA(食品医薬品局)が抗菌石鹸に含まれるトリクロサンなど19成分を殺菌効果が期待できないとして使用禁止にした問題が波紋を広げている。
4日に開催された「機能性関与成分の取扱い等に関する検討会」の第9回会合で消費者庁は、機能性関与成分が明確でない食品(エキス等)を条件付きで制度対象に追加する方向で具体案を示した。これを軸に議論が進み、おおよその結論を得られるかに思えた会合の終了予定時刻間際、一人の委員が突然、「時期尚早」「認めるべきでない」などとして追加そのものに反対し、これに別の委員が同調。さらに座長が同2委員の主張を受けて議論の延長を決めた。
機能性表示食品をテーマにした「食の安全 都民フォーラム」(主催・東京都)が16日、都庁で開かれ、消費者庁食品表示企画課の調査官が基調講演を行い、聴講した都民などに対し、同庁が昨年度実施した、機能性表示食品制度に関する検証事業の結果などを伝えた。
消費者庁・農林水産省の「第8回加工食品の原料原産地表示制度に関する検討会」(座長・森光康次郎お茶の水大学大学院教授)が12日に開かれ、表示方法の概要が固まった。
新潟市は6日、機能性に関する科学的報告がある成分を含む食品や、健康づくりに配慮した食品に対し、市独自の認定を行う「新潟市健幸づくり応援食品認定制度」を創設したと発表した。自治体による機能性のある食品を認証する制度は北海道のヘルシーDoに次いで2番目となる。
厚生労働省の「第8回食品衛生管理の国際標準化に関する検討会」(座長・五十君靜信東京農大教授)が20日に開催され、HACCP導入案が固まった。中小事業者には緩和措置を適用する。12月の第9回検討会で正式にとりまとめた後、厚労省は来年の通常国会を念頭に必要な法改正を検討する。
消費者委員会(河上正二委員長)は20日に開いた本会議で、機能性表示食品制度の施行から1年半が経過したのを機に、制度の運用状況について消費者庁食品表示企画課長らからヒアリングを行った。委員会は、消費者庁が昨年度実施した検証事業の結果やそれに対する同課の対応を問題視しており、厳しい意見が相次いだ。業界にも対応が求められそうだ。