「温州みかん」などに続く生鮮食品の機能性表示食品化として、納豆が急浮上しているようだ。農林水産省は生鮮食品の機能性表示食品化に取組む一環として、2016年度から「地域の農林水産物・食品の機能性発掘のための研究開発」(5年間、初年度約1億1000万円)をスタートさせている。
消費者庁は2017年度予算の概算要求を8月31日に公表した。食品表示対策推進費用として16年度予算よりも7400万円多い2億6700万円など、合計で前年度予算比24%増となる147億8000万円を計上した。
1日に開催された消費者庁の「機能性関与成分の取扱い等に関する検討会」第8回会合で、ビタミン・ミネラルの取扱いについて議論されたが、制度対象に加えるべきだとする業界者団体委員と、反対する消費者団体委員及び一部アカデミア委員の間に横たわる溝は埋まらなかった。そのため、検討会は残り2回だが、次回会合では、機能性関与成分が明確でないものに加え、ビタミン・ミネラルにも議論の時間を充てることになった。ただ、双方の主張の隔たりは大きく、結論がまとまるかは不透明と言える。検討会関係者からは、「何度議論しても堂々巡りになるだろう」と悲観的な声も聞かれる。
消費者委員会の「新開発食品調査部会」が17日に開かれ、消費者庁が示した特定保健用食品(トクホ)に関する通知改正案を大筋で了承した。規格基準型トクホの関与成分として「おなかの調子」「血糖値」に対するヘルスクレームが可能な難消化性デキストリンについて、「食後の中性脂肪が気になる方の食生活改善に役立つ」旨の保健の用途を新たに追加する案などが盛り込まれている。改正通知は来月中にも発出される見通し。
昨年4月に制度施行された機能性表示食品の届出総数が24日までに400品目を超え、405品目(届出撤回分含む)となった。
消費者庁と農林水産省共催の「加工食品の原料原産地表示制度に関する検討会」(森光康次郎座長・お茶の水女子大学大学院教授)は8月23日、加工食品の原料原産地表示を義務化する場合の具体策や実行可能性について検討を行った。
国民生活センターは18日、2015年度にPIO‐NET(全国消費生活情報ネットワーク・システム)に寄せられた消費者相談が92万5681件だったと発表した。前年度比3.0%(2万8910件)減と2年ぶりの減少になる。高齢者や金融商品に関する相談が減少する一方、利用した覚えのないサイト利用料の請求など「架空請求」の相談が前年度に比べ1.2倍に増加した。
経済産業省がまとめた6月の商業動態統計月報(確報)によると、ドラッグストア(1万3775店舗)の商品販売額は4762.86億円で、前年同月比4.9%(223.27億円)増だった。対前年同月比較の増加はこれで15カ月連続。販売額合計の4分の1を占める食品が同9.2%増の1239.54億円と好調だったほか、トイレタリーなどが伸びた。
機能性表示食品制度について消費者庁は4日、「機能性関与成分の取扱い等に関する検討会」の第7回会合を開き、委員は機能性関与成分が明確でないものの取り扱いについて検討した。議論は、2月の第2回会合で合田幸広委員(国立医薬品食品衛生研究所)が提案した「クラス分け案」を軸に展開され、クラスⅠおよびⅡに分類されるようなエキス(抽出物)を制度対象に加える方向でまとまりつつある。対象拡大に伴い業界には、原材料、最終製品ともに、品質管理を巡る届出情報の強化や一層の厳格化が求められそうだ。