内閣府は「平成27年版食育白書」を公表した。昨年12月に実施した「食育に関する意識調査」結果によると、「健全な食生活の実践」を「心掛けている」(「常に心掛けている」及び「心掛けている」の合計)人は75.3%、「主食・主菜・副菜をそろえて食べる頻度」については「ほぼ毎日」との回答が67.8%に達するなど、栄養バランスなどを考えた食生活を心掛けている割合が高かった。また、「内臓脂肪症候群(メタボリックシンドローム)の予防や改善のための適切な食事、運動等を継続的に実践している割合」は42.1%と、13年調査より1.4ポイント増加した。
冠動脈疾患リスクが疑われるトランス脂肪酸の表示を巡る問題で、消費者委員会の食品ワーキンググループ(WG)は19日、摂取量の多い若年層や女性、脂質全体の摂取量が多い人への注意喚起や、バランスのとれた食生活を促すよう、リスク管理機関の取組みをより一層進めることが重要だとする報告書をまとめた。同委もこの報告を受け、トランス脂肪酸の摂取動向等を注視していくという。
消費者委員会の食品ワーキンググループが12日に開催され、特定保健用食品(トクホ)制度の課題などについて、有識者2名からの聞き取りを行った。トクホは行き過ぎた広告表示や、最近ではノンアルコール飲料の許可を巡る同委と消費者庁の判断の隔たり、機能性表示食品の新設による存在感の埋没といった問題が浮上している。議論はトクホにとどまらずいわゆる健康食品を含め幅広く行われた。今後、意見を取りまとめて同委に報告し、同委で必要な検討が行われる見通し。
消費者庁は、今年3月に実施した訪問勧誘、電話勧誘に関する消費者意識調査の結果を公表した。規制のあり方を聞いたところ、訪問勧誘は72.6%、電話勧誘では71.4%が勧誘を原則禁止し、消費者が依頼した業者や過去に取引きがある業者のみ勧誘できるよう求め、いわゆる不招請勧誘の規制強化を求める意見が強いことが改めて明らかとなった。
消費者庁は、2014年の消費者被害・トラブル額が約6.7兆円(既支払額〈信用供与を含む〉)だったとの推計結果をまとめた。前年比約0.7兆円増だが、意識調査を基にした推計であるほか、標本誤差を考慮すると額に幅があるため、全体として増加だと推測はできるものの、断定はしにくい。
規制改革会議の健康・医療ワーキンググループ(WG)が11日に開かれ、特定保健用食品(トクホ)の審査を同時並行で行うなど、事務処理期間を短縮する方策などをまとめた。関係省庁間で最終的な詰めの作業を行ったうえで、6月の答申に盛り込む方針。
消費者庁は1日、3回目となる機能性表示食品の届出情報の公表を行い、新たにサプリメント9製品が追加、これにより届出受理件数は計20件に達した。ただ、4月1日の制度開始以来の書類提出件数は100件を大きく超えており、「時間がかかり過ぎだ」という業界からの声が大きくなりつつある。消費者庁は週に1回の頻度で届出情報を新たに公開していく方針。
消費者委員会の特定商取引法専門調査会(後藤巻則座長・早稲田大学大学院法務研究科教授)が4月28日に開催され、訪問販売及び電話勧誘販売などの勧誘について議論を行った。消費者庁が提案した罰則強化や規制内容を5段階に分けた案を基に議論を行ったが、いわゆる不招請勧誘の禁止を求める消費者団体や弁護士の委員と、過度な規制は営業活動の妨げになると懸念する産業界、経済界の委員の意見は平行線を辿り、結論を得るには至らなかった。
機能性表示食品の届出情報の開示を消費者庁が17日から同庁ウェブサイトで始めた。届出受理が最初に公表されたのはサプリメント6製品、加工食品2製品の計8製品。「手元のピント調整を助ける」「肌の水分保持に役立ち、乾燥を緩和する機能がある」など、特定保健用食品(トクホ)でこれまでに許可されていな表示も目立つ。事業者は言う。「いよいよ始まった」。
東京都は、景品表示法と特定商取引法の法令遵守に対する事業者意識の実態を調査した結果を公表した。調査は昨年9月から10月にかけて、両法に関わりがあるとみられる都内の事業者団体など549機関にアンケートしたもの。回答数は259機関で回収率は47%だった。