東洋酵素化学㈱(千葉県浦安市)は、オーストラリアのスーパーフルーツと言われ、天然のビタミンCを高含有する一方、酸味がほとんど無いという「カカドゥプラム」果実の乾燥粉末を上市した。一般・健康食品向けに、OEM供給を主体に原料供給も行う。また、化粧品用途の抽出エキスも取り扱う考え。
PM2.5など大気汚染が国際的にも深刻化するなか、和漢理論をベースに独自の考え方を組合わせた「方材ピラミッド」理論で各種の機能性素材を提案している㈱龍榮総研(東京都三鷹市)は、デトックス機能をコンセプトとした機能性素材「緑豆エキス」の原料及びOEM供給を始めた。今月初めから提案したところ、いまだ衰えないインバウンド需要への新たな素材提案を模索していた原料商社や受託メーカーから引き合いが多数きており、「感触は上々」とし、広く業界に提案していく方針だ。
機能性表示食品の届出に重要となる機能性関与成分のシステマティックレビュー(研究レビュー)を原料事業者が着々と整えている。販売会社にとっては心強いサポートを期待できそうだ。
ビルベリーエキスの眼疲労改善効果を検証する査読付き臨床試験論文が増えている。これをけん引するオムニカが新たな査読論文を発表。ドライアイ改善効果が期待されるマキベリーではオリザ油化が慶応大眼科と連携し、大規模臨床試験をスタートさせる。
化粧品をはじめ、口臭や体臭ケアサプリに利用されているブルガリア産のダマスクローズオイルとウォーターの国内販売価格が、4割前後上がっている。今年5月頃に、ブルガリアで収穫されたバラ蕾の量が例年の4割程度だったため。複数の輸入商社への取材で分かった。
ミカン果皮に含まれるノビレチンと乳タンパク質のβラクトグロブリンの同時摂取によるアレルギー症状緩和効果を報告してきた愛媛大学農学部付属食品健康科学研究センターの菅原卓也教授らは、産学官による同2成分を配合したヨーグルトを共同開発したと発表した。愛媛県の支援を受け、同大学及び農学部の学生15名、四国乳業㈱、伊方サービス㈱が開発に携わり、来月1日に販売を開始する。同2成分を含む素材の供給を受け、㈱ファインがサプリメント、㈱クロレラ本社がゼリーを商品化、計3商品が市場投入される。
ヒアルロン酸とコラーゲンを同時に含む健康食品用鶏冠抽出物の新製品を㈱エル・エスコーポレーション(東京都中央区)がこのほど開発、今月から原料販売を始めた。既存品を酵素処理により低分子化したもので、体内吸収効率と生体利用率の向上を図った。これにより、既存品では最終商品化が難しかったドリンク、ゼリー類への応用も初めて可能にしている。
セティ㈱(東京都千代田区)は、卵白100%の高タンパク質素材「EAPスポーツ」を供給開始した。スポーツニュートリション及び高齢者食メーカーを中心に提案している。
アイケア素材「ルテイン」を機能性関与成分にした機能性表示食品が増えてきた。3日までに届出情報が公開された77商品のうち9商品がルテインを関与成分にしたもので、難消化性デキストリンと並び最多となっている。機能性表示食品の届出企業は今のところ大手企業に偏っているのが現状だが、ルテインに関しては中小企業も早い段階で届け出ている。
Nアセチルグルコサミン(NAG)を機能性関与成分とし、肌の保湿効果を訴求する機能性表示食品の届出が先月、消費者庁に受理されたのを受け、届出者で、NAGを製造販売する焼津水産化学工業㈱が、NAGの原料拡販に乗り出している。同社が実施し届け出た研究レビューを供給先に活用してもらい、NAGを関与成分にした機能性表示食品の増加を図ることで、供給量の底上げを実現したい考え。