㈱矢野経済研究所は11月22日、国内飲料市場の調査結果を発表した。それによると、2012年度は需要期である夏場が猛暑や残暑であったことと、11年度の震災時における生産調整からの回復、新商品の発売延期などによる反動増などの要因により、前年度比で101.6%の4兆9420億円(メーカー出荷金額ベース)の市場規模と算出した。
5回目となる国内最大規模のスポーツ・フィットネス関連の展示会「スポルテック」が今月5日から7日の3日間、東京ビッグサイトで開催され、健康食品事業者も多く出展した。昨年来の傾向だといい、スポーツメーカー、運動施設関係者、アスリートなど、従来出展している展示会とはまた異なる来場者との間で新たなビジネスが始まることに期待を寄せる声が聞かれた。主催者発表によると、来場者数は一般含め計約3万2000人。
日本抗加齢医学会が産業界と連携しながら健康食品の機能性表示及び評価方法のあり方を取りまとめたい考えを、規制改革会議委員で、同学会理事の森下竜一・大阪大学大学院教授がここにきて強調している。あくまでも私案であり、また試案だともするが、機能性表示の前提となる科学的根拠には「疫学データまたは英文での臨床論文が1~2報必要」などとかなり踏み込んだ案も示している。消費者庁が取りまとめる予定の新表示制度の枠組みを踏まえつつ、医療従事者からの同意を得られる機能性表示のあり方を志向しているようだ。
16日、日本アントシアニン研究会(矢澤一良会長・東京海洋大学特任教授)の第3回研究会が東京コンファレンスセンター品川で開催され、健康食品業界関係者、関連研究者ら約150名が聴講に訪れた。アントシアニンを巡る基礎研究動向を押さえつつ、新機能性表示制度のスタートを見据え、ビルベリーエキスなど生薬的健康食品素材の機能を正しく評価するには何が必要なのかを問うのが今回のテーマ。「アントシアニンで苦労されている各企業を支援していきたい」と同会事務局では話している。(本紙編集部・石川太郎)
来春の花粉(スギ・ヒノキ、北海道はシラカバ)飛散量は、九州から東海地方のほとんどの地域と北海道は例年並みかやや多く、関東から東北地方は例年より少なくなる見込みだという。日本気象協会が9日発表した。
食と栄養」の観点から「STOP!ロコモ/サルコペニア」に取り組むという研究会が設立された。鈴木隆雄・国立長寿医療研究センター研究所長を運営委員長とするもので、味の素、アサヒグループホールディングス、大塚製薬、サントリーウェルネス、J‐オイルミルズ、丸大食品など食品大手を中心とした10社が協賛企業に名を連ねている。
米国の食品・栄養分野コンサルティング会社「J‐ポート・カンパニー」の代表で、健康食品受託製造の三生医薬の米国在住顧問も務める白石義明氏は9日、健康食品の新表示制度の参考にされる米国制度を日本が実際に取り入れた際に想定される課題点や対応策をテーマにした講演を都内で行い、表示の「自己責任」を担保するために法的代理人を置く必要性に言及した。
「主に栄養表示、機能性表示の制度設計や運用を担当している」という消費者庁食品表示企画課の塩澤信良食品表示調査官。200名を超える業界関係者を前に、「新たな機能性表示制度に向けた検討の方向性」と題した講演を7日、都内で行った。
健康食品の機能性表示制度が平成26年度中にも始まる見通しだ。しかし、今後どのような議論を経て、どのような仕組みで表示できるのかがまるで見えてこない。そうした見えないことの答えを、健康食品の機能性表示容認を提唱した当人、大阪大学大学院医学系研究科の森下竜一教授に尋ねることにした。森下教授の立場は、内閣府規制改革会議委員(健康・医療ワーキンググループ)、内閣官房健康医療・戦略推進室参与、日本抗加齢医学会理事など様々だが、以下はあらゆる立場を踏まえた上での教授なりの見方や考えである。(聞き手・構成=本紙編集部・石川太郎)
健康食品を利用した悪質な電話勧誘販売が横行している。高齢者をターゲットにした健康食品の送りつけ商法に関する2012年度の相談件数は全国1万4000件を超え、前年度の5倍以上に激増したと国民生活センターが5月23日、発表した。国センでは消費者に注意喚起を呼び掛けるともに、消費者庁に対して違反業者への行政処分の強化を要望。警察との積極的に連携することも求めている。