厚生労働省の検討会は14日、2015年版の食事摂取基準の検討会報告書を取りまとめた。生活習慣病の重症化予防の視点を採り入れ、関係する治療ガイドラインとの調和を図ったほか、特に重要な栄養素等については学術データなどを引用して説明を加えた。また、18歳以上の成人ではエネルギーの指標にBMIを採用。総死亡率を最も低く抑えるために望ましいBMIを算出のうえ、目標となるBMI数値(範囲)を示した。15年版食事摂取基準は今夏にも大臣告示する予定。
秋田県は12日、健康食品・化粧品ODMの㈱東洋新薬との間で「食関連産業の振興に関する連携協定」を締結した。県産農産物を活用し、同社と連携して付加価値の高い健康食品、化粧品の開発を進め、県外へ販路拡大するなどして地域経済活性化を目指す。機能性素材の原材料となる新たな農産物の生産にも取り組む構えで、すでに、青汁の原材料として需要の高い大麦若葉種子の試験栽培を大潟村で進めている。
栄養表示の義務化に向け、適用範囲や対象食品など新たな基準作りを進めている、消費者委員会の調査会は12日、業務用加工食品や製造場所で直接販売する食品については義務化対象から事実上外すことを決めた。栄養表示の推奨対象にはなるため、実際に表示する際は義務対象と同様、基準に従った表示が求められることになる。同様に、病院などの給食、レストランなどで提供する食品も義務化対象にしない。ただ、給食などで容器包装されたパンやカップゼリーなどについては別途整理することにした。
食品の機能性表示制度を検討している、消費者庁の検討会(松澤佑次座長・大阪大学名誉教授)は2月25日、製造段階における安全性や品質の確保について議論を行った。消費者庁が提出した対応方針案に沿って議論が進められ、食品衛生法などの現行規定を遵守のうえ、さらに製品規格を定めそれに基づいた関与成分量などの分析や、幅広い情報開示を求める同対応方針案を検討会としても概ね了承した。
北海道は2月25日、道独自の食品機能性表示制度(ヘルシーDo)の第2回認定商品6品(5社)を決定した。成分では新たに脂質異常症や排尿障害改善作用が期待される「西洋カボチャ種子油」を認定。種類もカプセル、チョコレート、ドレッシングなど幅広く認定した。これにより、同制度の認定商品は計18品(11社)となった。 食品素材別の認定は、オリゴノール(フラバノール高含有ライチ果実抽出物)3品、AHCC(担子菌抽出エキス)1品、西洋カボチャ種子油1品。オリゴノールとAHCCについては、昨年8月の第1回認定でも商品認定を得ていた。
警察庁生活安全局は2月20日、2013年の生活経済事犯検挙状況をまとめた。特定商取引に関する検挙事件数は前年比39%増の172件と、10年以来3年ぶりに増加し、検挙人員も同61%多い418人に増えた。事件数増加もあり、被害人員は同95%増の5万2676人とほぼ倍増。被害額は同24%増の106億2192万円にのぼった。
経済産業省は2月28日、今年1月の「専門量販店販売統計(速報)」を公表した。ドラッグストア、ホームセンター、家電大型専門店を対象に販売額を調査、集計したもので、今回が初の公表となる。結果は政府の経済判断の参考などに用いられる。
注文されていない健康食品を強引に送りつける詐欺的商法を巡り、名簿販売業者が初めて検挙された。京都府警生活経済課が2月17日、同商法で昨年摘発された業者に、健康食品購入者など約1万人分の名簿を販売したなどとして、東京・豊島区の名簿販売会社「ユール」の社長(34歳・男)を詐欺ほう助などの容疑で逮捕。「詐欺をしている会社とは知らなかった」などとして容疑を否認している。
農林水産省は3日、「医学・栄養学との連携による日本食の評価」の第2回検討会を開いた。第1回の検討会で話し合われた日本食の定義付けについて、事務局から研究の推進方向に関する骨子案が提示された。
消費者庁は特定保健用食品(トクホ)審査に係る事項や申請手続き、安全性や有効性評価に必要な試験方法などを示した「特定保健用食品の審査等取扱い及び指導要領」の改正案を策定した。案では、摂取方法の表示やバランスの取れた食生活の普及啓発を図る文言の記載をより目立つよう配慮することなどを新たに加えた。また、代表的な保健用途に関する安全性や有効性試験方法の詳細を例示した。