農林水産省の「有機農業の推進に関する小委員会」(蔦谷栄一座長・農林中金総合研究所客員研究員)は、今後5年間で有機農業の耕地面積を倍増させることや、技術体系の確立、普及指導の強化や消費者理解の増進などを柱にした、有機農業の推進に関する基本方針を取りまとめた。今後、食料・農業・農村政策審議会の部会に報告したあと、具体的な施策を実施していく。
政府の規制改革会議の健康・医療ワーキンググル―プは18日、医療法人の経営効率化を大柱にした規制改革案をまとめ、医療機関におけるサプリメントなど食品の販売を可能とすることも厚生労働省に求めた。業務範囲を広げ、収益源を多様化させるのが狙い。加えて、政府の成長戦略が掲げる「健康長寿社会実現」の一環として、患者の疾患予防ニーズに医療機関も応えられるようにする。6月の規制改革の答申に盛り込む。
健康食品の実態や行政の取組などについて、消費者へ情報提供することを目的にした、消費者庁と厚生労働省主催のリスクコミュニケーションが18日、都内で開催され、消費者や健康食品に関係する事業者など約250名が集まった。現在、消費者庁を中心に機能性表示制度が検討されていることもあり、同制度の話題も登場。会場からも制度に対する質問や意見が挙がった。
健康食品や農産物など食品の機能性表示制度を検討している、消費者庁の検討会(松澤佑次座長・大阪大学名誉教授)は1月31日、機能性表示を行う食品に対する安全性確保策について議論した。同庁は食経験での評価と、食経験では不十分な場合は、特定保健用食品(トクホ)を参考に、安全性試験の情報で評価するなどの対応方針を示し、同検討会も概ね了承した。
2015年度から5年間使用する「日本人の食事摂取基準(2015年版)」の策定作業を行っている、厚生労働省の検討会は3日、同検討会報告書案について議論を行った。15年版は現行の10年版の理論を踏襲しつつ、基本的な考え方や概念などについては図を用いることで理解が深まるよう工夫した。また、PDCAサイクルを基本に、現場で実際に活用するための基本的な考え方についても示した。
厚生労働省がまとめた2011年(平成23年)度の特定健康診査・特定保健指導の実施状況によると、特定健康診査の対象者は約5253万人、うち受診者は約2347万人で実施率44.7%と、前年度に比べ1.5ポイント向上した。年齢別では40~50歳代で50%前後と高く、また、男女別では男性が49.9%、女性が39.5%で男性の方が高かった。
厚生労働省は20日、健康維持や疾病予防などにつながる「健康な食事」の概念図(案)をまとめ、同日開催された「日本人の長寿を支える『健康な食事』のあり方に関する検討会」に提出した。同検討は成長戦略に掲げられた「健康寿命延伸産業の育成」の施策の一つで、同省は最終的に食事に関する基準などを定めて認証制度の創設を目指している。
栄養成分表示の義務化に向けた基準作りを進めている、消費者委員会の「栄養表示に関する調査会」は22日、消費者庁が提示した義務化対象食品や対象事業者などについて議論を行った。
消費者庁は12月24日、健康食品の表示や広告に関する留意事項や違反事例をまとめた「いわゆる健康食品に関する景品表示法及び健康増進法上の留意事項について」を公表した。景品表示法と健康増進法の両法の観点からの違反事例や、判断基準を明確化したもので、昨年1月の消費者委員会建議(「健康食品」の表示等の在り方に関する建議)において、表示・広告の適正化に向けた取組の一環として、同庁に措置を求めていたもの。
厚生労働省は12月20日、「2012年(平成24年)国民健康・栄養調査」の結果(概要)を公表した。糖尿病の推計人数は予備軍を合わせ2050万人と、前回調査(2007年)比7%減となり、97年以降、初めて減少に転じた。