消費者庁は2014年(平成26年)度予算案をまとめた。一般会計総額は今年度比35.1%増の114億8400万円。8月に策定した「消費者安心戦略」に基づき、食品表示の適正化や消費者被害の防止などの消費者安全・安心確保対策や、市場・物価対策の推進を重点項目に掲げた。
政府は、公的医療保険外の医療周辺ヘルスケア産業(=健康寿命延伸産業)を創出・育成するに当たり、グレーゾーンの解消方法など具体的な対応策を官民一体となり検討する目的で、「次世代ヘルスケア産業協議会」を新たに設置し、第1回会合を首相官邸で先月24日に開いた。座長を務めるのは永井良三・自治医科大学学長。健康食品業界からは関口洋一・健康食品産業協議会会長、下田智久・日本健康栄養食品協会理事長の2名が委員として加わった。
健康日本21(第2次)で掲げている発症予防とともに重症化予防を視野に策定作業を進めている厚労省の「日本人の食事摂取基準」検討会は12月25日、第4回の会合を開いた。当日は基準策定の基本的事項をはじめ、指標や値に関することの基準案が提示された。
健康寿命の延伸などに向けた「健康な食事」の基準作りなどを進めている、厚生労働省の検討会は16日、生産や流通領域をテーマに意見を交わした。同検討会は来年1月20日に予定する次回会合から概念整理や健康な食事に関する基準などについて本格的な議論を開始する。
消費者委員会は4日、栄養表示の義務化や栄養表示基準見直しに向けた調査会の初会合を開き作業を開始した。2015年6月までに施行される食品表示法に基づく基準等の見直しの一環で作業するもので、この日の会合では、消費者庁が提示した新基準に規定する栄養成分等の対象や義務化する栄養成分などに関する案について同調査会として了承。今後、同委食品表示部会でも検討し、来夏にも取りまとめを行う見通し。
相次ぐ食材の偽装表示を受けて、景品表示法の執行力や監視体制の強化に向けた動きが活発化している。政府の食品表示問題に関する関係省庁会議は9日、同法のガイドラインの年内策定や業界に対するルール遵守等の徹底のほか、来年の通常国会に同法の一部改正案を提出し、都道府県への措置命令権の付与や「食品表示モニター(仮称)」の導入などを進める適正化対策案をまとめた。
消費者庁は5日、折込広告などで痩身効果を表示して健康食品を販売していた㈱コマースゲート(東京都渋谷区)に対し、表示が景品表示法で禁じる優良誤認にあたるとして、同社に表示が同法違反であることを一般に周知することや、再発防止策などの措置を命じた。
在宅介護の増加などによりニーズが高まる介護食品の定義について検討している、農林水産省のワーキングチーム(菊谷武座長・日本歯科大学教授)は11月27日、同ワーキングチームの議論の整理(素案)について審議した。素案では今回検討する介護食品の範囲を、利用者視点や、食べることに関して問題があるという視点で捉えなおす必要があると指摘。具体的には利用目的ごとに「○○食」などに分類し、利用者が自らの利用目的に応じて選択できるよう使いやすいものにすることや、食機能の低下などによる低栄養状態の改善等を目的とすることが適当だとした。