抗疲労作用で知られるイミダゾールジペプチドの引き合いを、日本ハム㈱中央研究所が伸ばしている。機能性表示を行える可能性がある素材だと見られているようだ。製造販売している原料を使った臨床試験を行い、査読付き論文を複数発表していることもあり、同社としても提案に力を入れている。
㈱シェフコ(東京都板橋区)が製造販売している有機大麦若葉粉末を8週間継続摂取すると、血中コレステロール値を低下する働きのあることが臨床試験(オープン試験)で示唆された。皮膚粘弾性やシミを改善するなど、肌に対する働きも見られたとしている。近く論文発表する予定だ。
㈱公知貿易が今年4月に取り扱いを始めた抗ストレス素材「ゼンブリン」の開発元がこのほど来日し、これまでの臨床試験などで確認された機能性、安全性、作用メカニズムを説明した。食品の機能性表示制度に対応できる素材となる可能性もありそうだ。
肌の保湿作用が知られる植物セラミドは口腔内の渇きにも機能する──植物セラミドでは従来知られていなかったこんな働きを東北大学東北メディカル・メガバンク機構の坪井明人教授らが二重盲検ランダム化比較試験で先ごろ見出した。丸善製薬㈱が製造販売する、「ブライトニングパイン(グルコシルセラミド含有パイナップル果実抽出物)」を使った試験で確認されたもの。同社ではオーラルケア食品への配合提案も始めた。
熱や酸素などに対する安定性が高く、「生きたまま腸管に届く」といわれる乳酸菌の有胞子性乳酸菌(バチルス・コアグランス)について、強い整腸作用のあることをサビンサがこのほど二重盲検臨床試験で見出した。同社が販売している有胞子性乳酸菌の粉末製剤「ラクトスポア」で確認したもので、人への作用が確認されたのは今回が初。サビンサジャパンコーポレーションでは今後、日本での配合提案を強めることにしている。
アダプトゲン製薬(岐阜県多治見市)は、30年の歳月を費やして研究開発を進めてきた、竹エキス「バンブーノイド」を免疫賦活のサプリメントの原料として本格生産を開始した。
国内コラーゲンペプチド原料メーカーが機能性表示制度を睨んだ取り組みを加速させている。美容機能は幅広く認知されているが、ひと口に美容と言っても肌だけにとどまらない。毛髪や爪もある。骨・関節への働きも報告されている。これらの機能を表示できれば国内市場の再活性化につながる可能性が高い。自社原料のエビデンスを取得するなどして、最終製品販売会社が機能性表示を行いやすい状況づくりを進めている。
フランス海岸松樹皮由来素材「ピクノジェノール」を6カ月間継続摂取すると、妊娠に伴うむくみ(浮腫)や静脈瘤などを改善することが臨床試験で確認されたと、供給元ホーファーリサーチのほか日本国内販売代理店のDKSHジャパン、トレードピアが10月27日、発表した。
内臓脂肪低減などに伴う抗肥満作用が確認されている㈱東洋新薬の独自素材「葛の花エキス」について同社は10月28日、非アルコール性脂肪肝(NAFL)改善作用を有すことが臨床試験で新たに示唆されたと発表した。NAFLは、飲酒歴がない場合でも発症する脂肪肝の一種。肥満などが関与するとも考えられている。
ニチモウバイオティックス㈱(東京都品川区)が製造販売している発酵大豆培養物「イムバランス」で示唆されている花粉症症状の改善機能について、同社が出願していた特許が10月3日付けで成立した。発明の名称は「花粉症改善用素材」(特許第5624706号)。