DHAやEPAは「目の乾燥」に対する機能性も期待できる──先月23日に都内で開催されたEPA・DHA協議会主催講演会の中で、日本水産の辻智子・生活機能科学研究所所長がこんな報告を行った。涙の分泌量が減ったりすることで目が乾燥したりするドライアイの緩和に有効性を示す臨床試験論文が、これまでに複数発表されているという。
界面活性剤を使わない乳化技術の三相乳化を応用することで、従来難しかった日焼け止めと保湿機能を両立する日焼け止め乳液を㈱東洋新薬(福岡市博多区)が開発した。抗シワ作用も持つ。「これまでにない日焼け止め化粧品の開発が期待できる」として、これにより化粧品ODM事業の拡大を図る構え。
大和薬品㈱(東京都世田谷区)が「発酵キョウバク」における降圧作用の機能性について㈱信州TLO(長野県上田市)、信州大学農学部中村浩蔵准教授らと共同提案し、経済産業省の支援事業に採択された件で、同社企画室室長二宮健太郎氏は同素材の今後について「海外展開も視野に入れている」と語った。
モリンダ ワールドワイド インク(米国ユタ州)は、ノニを含有する飲料を摂取することでAGE値が平均で8.4歳分低くなったとする研究成果を発表した。1、2日開催の第21回日本未病システム学会学術集会で発表した。
㈱キティー(東京都新宿区)は大麦エキス乳酸菌発酵粉末「ファーベックスKT」について、むずむず脚症候群の臨床データを取得、医薬品メーカーなどへの販路を開拓する。
アミノ酸含有量を規格化したマカ水抽出エキス粉末の販売を、植物抽出物製造販売大手の仏ナチュレックス(アヴィニヨン)が新たに始める。その機能性について同社は、性欲を向上させる働きのあることを臨床試験で確認し、論文報告。「マカドール」のブランド名で今月から世界的に売り出すもので、日本市場にも売り込む。
DHAやEPAなどオメガ3脂肪酸や、抗酸化作用を持つアスタキサンチンなどメジャー成分を含むクリルオイル。米国など海外を中心に市場化が進み、日本でも関連研究会が立ち上がるなど関心は高まりつつある。このクリルオイルに約9年前から着目し、以来健康食品への配合提案を積極的に進めているのが、健康食品受託の三生医薬㈱(静岡県富士市)だ。同社は得意技術のソフトカプセル化による酸化防止など、素材の機能と同社技術の両面で同素材押し上げに注力する。
長瀬産業㈱(東京都中央区)は同社開発の発酵オタネニンジンの含有成分「M1」に対するγ‐シクロデキストリン(CD)の影響について、M1の水溶性と生物学的利用能の向上を確認した。
靭帯や肺などの弾力性や伸縮性が必要とされる組織に多く分布するタンパク質の一種、エラスチンをめぐる業界の動きが活発だ。肌の弾力を高める機能を持つ美容食品素材として市場普及が進んでいるが、その市場ポテンシャルは高いと見たのか新規参入が止まらない。靭帯改善作用に着目した新機能を訴求する動きも出ている。
健康食品受託製造の㈱皇漢薬品研究所(東京都千代田区)は、熱帯アジアを原産とするマメ科植物の滋養強壮素材ムクナのOEM展開を10月から開始する。原料供給も同時に提案していくが、同社が豊富にラインナップするマカやスッポンなど滋養強壮素材との組み合わせや、商品企画設計などのノウハウを十分に活かしたOEMで差別化を図る。